物語る亀の日常

井中カエルが日常のことについて適当に喋るブログ

個別株式投資の重要性:応援したい企業・業界を発展させる〜カバー株式会社の場合〜

 

今回は個別株シリーズで、よく知っている業界&企業編ということですね

 

前回のよく知らない業界&企業選定、あとは株の選定の個人的なやり方はこちらの記事をどうぞ

 

monogatarukame-sub.hatenablog.jp

 

 

カエルくん(以下カエル)

うちはオタクなので、エンタメ業界、特に今回はVtuberのカバー株式会社について語っていきます

 

半分くらいはカバーを買った理由の説明になるのかな

 

カエル「それでは、記事のスタートです!」

 

※ 投資は自己責任です。

当記事は井中カエル個人の考えであり、投資結果に関して一切の責任を持ちません

 

 

 

よく知っている業界&企業の株式投資の選定

 

投資の本来の目的は”応援したい企業・業界を発展させる”こと

 

前回は『あまり知らない企業を選ぶ時の基準』だったけれど、知っている業界だと全く投資スタイルは異なるの?

 

もちろん変わるよ。本来論をしてもしょうがないけれど、本来投資とは伸びてほしい企業・業界にお金を入れる行為だからね

 

カエル「PERとかPBRなどの指標を見て、増えるかどうかというのも大事だけれど……ってことかな?」

 

主「過去にインデックス投資に懐疑的論でも書いたけれど、本来投資とは『お金を増やす行動』ではなくて『企業・社会をより良いものにする行動』であるはずだ。

 環境問題に関心があればDX関連とか、宇宙産業に興味があればそちらに投資をする。

 どんなに投資で儲かると言われても……そうだな、商業に貴賎はないけれど賛否が割れやすいところだと、軍需産業とか、タバコとか、応援したくないなぁ……と思ったら未来が見えて儲かるってわかっていても投資はしないっていうのが基本だと思うわけ。

  特に自分が好きな中小型株は、個人が中心となることもある株式投資なんだよ。」

 

monogatarukame-sub.hatenablog.jp

 

インデックス投資にアンチ気味の理由

 

なるほど、インデックス投資にアンチ気味なのはその考え方があるからだと

 

リターンを見ていて個別銘柄を見ないという行為だからね

 

カエル「もちろん綺麗事だけでは世の中回らないので、リターンってとっても大事だよねっていうのは前提としてあるけれど……」

 

主「上記の記事で書いたように、インデックスは安定しているし、お金を安定的に増やすという意味では最強の投資方法というのは認めるけれど、お金を増やすという側面の投資しか語られない。

 インデックスに入れておけば安心! というお手軽さは、まあ貯金代わりとして理解できるし、やらないよりはいいと思うけれど……それは自分が考える投資の原理原則からは外れていると考える」

 

極端なことを言ってしまえば、インデックス投資アメリカ株や全世界(しかも日本を除く)に投資をしながら『日本はイノベーションがない』と語るのは、あなたもその片棒を担いでいるとも言える

 

カエル「お金はめっちゃ大事だから、価値がないと思えば投資しないのは当然と言えば当然だし、それも投資行動だから経済的合理性を考えれば、何も悪いことではないけれどね」

 

主「この辺りはアクティブファンドの存在価値とか、あるいは個人がリターンを最大化させるならば中小型株だという話を、覚えていたら別記事でしようかな」

 

オタクは株式投資にめちゃくちゃ有利

 

そして個別株投資をするときに、最も大事なのは"自分が詳しい業界"で”応援したい企業に投資する”ということだね

 

熱狂的なファン目線と、冷静な経営・投資目線の両立が求められるわけだ

 

カエル「それでいうと、うちはなんかはオタクだからめちゃくちゃ有利だと?」

 

主「ここではアニメなどの狭義のオタクではなくて、車・ファッションなどなんでもいけれど広義の、専門家並みかそれ以上に詳しい消費者、という意味でのオタクとして語っていきたい。

 オタクっていうのは、その分野のプロの消費者なんだよ。

 だから物の良し悪しがわかるし、業界の流れや流行などもキャッチしやすい」

 

それがレポートが出て話題になって株式市場に反映される前に、キャッチしているということだね

 

むしろ、その流行を作っている一因でもあるからね

 

カエル「そうなると当然、勤めている業界も詳しいから投資対象にいいよね」

 

主「自分の会社は持株会とかになるし……まあ、持株会もメリット・デメリットは大きいからここはまた別の話になるか。

 でも業界目線だからこそ『あの企業は新しいことしているなぁ』とかわかるんじゃないかな?

 建築業界に勤めていたら建築関連・資材メーカーとか、あるいは製薬ならば医薬品・原料メーカーなども詳しくなるから、プロ目線も大事ということだね」

 

主「だから自分の場合はアニメ・映画・Vtuberなどのエンタメ関連って話になる。

 その中でカバーを選んだ理由をいくつか挙げながら、オタクだとどれだけ有利なのかを考えていこう」

 

カバー株式会社を株式投資対象とした理由

 

7つの理由

 

ここではカバー株式会社を株式投資対象した、おおまかな理由をいくつか挙げていきます

 

 

  • 急成長市場・急成長企業
  • 日本発の世界的なエンタメ企業
  • ファンメイドを積極的に活用など新しい挑戦
  • 本質的にはIT技術会社
  • 参入障壁が高い
  • 社長が有名
  • 自分が魅了されているから

 

 

ここからはめっちゃオタク語りになるけれど、この7つの視点から語っていこう

 

①  急成長市場・急成長企業

 

ここは冷静な投資家目線だし、絶対条件だよね

 

少なくとも好きだけれど下降しているような業界・企業はダメだ

 

カエル「例えば同じエンタメでも出版とか音楽とかは応援したいけれど、でも未来が見えないから何か根本的なアイディア、挑戦がないとお金を投資できないのかな」

 

主「さっき言ったことと若干矛盾するけれど、やっぱりお金を入れるということはシビアな目が必要となる。

 だからオタクであることは大事だけれど、ファンであるだけではダメで、盲目になってはいけない。

 その点ではVtuberは誕生して10年も経たない若い文化だけれど、世界的なムーブメントを起こしているから急成長市場・急成長企業というのは間違いないのは数字でも表れている」

 

www.businessresearchinsights.com

 

Vtuber市場の世界規模の拡大に関する記事はこちら

 

② 日本発の世界的なエンタメ企業

 

次に挙げるのが世界で人気を集めつつあるってところです

 

日本は世界的なIP大国だけれど、世界に挑戦している企業はまだまだ少ない印象だ

 

カエル「もちろん任天堂などの大手企業もありますが、日本で完結しているアーティストなども多く見受けられるということですね」

 

主「エンタメ系は世界で挑戦できているのもゲームが中心、あとは老舗のキャラクターIPになってくる。

 その中で比較的新しいIPで、世界的に挑戦できるエンタメは……どうだろう、自分の観測範囲だとVtuberしかない印象だ。

 しかも一般で投資ができるというと、さらに狭くなる。

 そうなると必然的に投資対象は狭くなってくるよね

 

③ ファンメイドを積極的に活用などの新しい挑戦

 

そしてIPの積極的な活用ということです

 

ここは以前、このブログを開設する前のメインブログの方でも語っている

 

blog.monogatarukame.net

 

主「繰り返しになるので簡単に語ると『IPを解放して"共創"するということ。

 従来型の製作者(IP)→消費者、というPGCではなく、制作者(IP)→二次創作・消費者→消費者という、UGCという考え方を重要視している」

 

詳しいIRはこちら

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05169/584ae181/a91a/4e9a/8dca/eeee66db1e60/20240312105418250s.pdf

 

切り抜き動画、個人(少人数)でのゲーム制作、ダンス・歌唱動画などをルールを守ればアップしていいという許可だよね

 

これは広告費もかからないIPの拡大方法だろう

 

主「同時に、システムを踏襲してルールを守れば収益化も可能ということで、クリエイターにもメリットがある。

 こういう挑戦そのものが素晴らしいし、エンタメ企業が成功するのに重要な広告を、ファンが行ってくれてタレントへの動線を引いてくれるという意味でも、とても重要なことだろう」

 

④ 本質的にはIT技術の会社

 

ここは意外と知られていない? かもしれませんが、カバー社はVtuber事業だけではありません

 

タレント業務と共に、プラットフォームを開発している

 

カエル「元々がメタバース企業として立ち上がっており、卓球ゲームをクリエイトしていました。今では『ホロアース』というプラットフォームを開発しています」

 

holoearth.com

 

まだまだ投資段階だけれど、これが完成すれば大きい

 

カエル「今後はVRも浸透していくだろうし、ライブなどもリアルにプラスしてここで行えば、全世界からその場にいても参加できるもんね」

 

主「もちろん収益性も高いし、まだまだ見えてこない部分も多い未完成なプロジェクトだけれど、だからこそ投資対象として今後伸びる可能性がある。

 あとは単純に、世界的な知名度があるIPが、自社の製品を宣伝したら最強の広告になるから、失敗の確率は下がるよね。

 こういったところも含めて評価したい」

 

 

⑤ 参入障壁が高い

 

そして参入障壁(新規参入が難しい)ということですね

 

カバー社、あとはVtuberの牽引役である、えにから社を超えるのはかなり難しい

 

カエル「今は色々な企業がVtuberに参入していますが、うまくいっているのは『ぶいすぽっ!』を運営する Brave group(非上場)くらいに見えるかなぁ。

 もちろん、内実はわかりませんが」

 

主「単純に『今からYouTubeでHIKAKINを超えられますか?』というと、無理と答える人が多いだろう。

 Vtuberは誰でもなれるという意味では参入障壁が低いけれど、今から企業として収益を上げるシステムにするのは、従来とは違う工夫が必要になる。

 可能性がないとは言わないし、海外はまだまだ人気のあるVtuber事務所が出てくる可能性があるけれど、国内だけならば今から参入して収益をあげるのは、難しいのではないだろうか

 

⑥ 社長が有名

 

ここは投資に興味がない人は『え?』と思うかもしれませんが、めちゃくちゃ大事なところです

 

タレントと同程度くらい有名な社長ってなかなかいないよ

 

カエル「社長は当然ながら会社の顔なので、知られていると個人の言動に注目が集まりやすいです。

 今ならイーロン・マスクがそうですし、孫正義などのような名前があれば、パッと思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか」

 

主「会社というのは社長の理念が反映されるし、創業社長ならばその傾向が強くなる。

 その中でタレントと同程度にファンに認知され、愛される社長は稀だ。

 YAGOO呼びは大空スバルとロボ子さんが谷郷(たにごう)を読めなかったことが発端だけれど、超ファインプレーだったんじゃないか。

 ちょっと関係ない話をすると、スバルはしぐれういをVtuberにしたり本人が自覚していないところで業界を左右することをしているのがめっちゃ面白い」

 

⑦ 自分が魅了されているから

 

そして最後がここになるというね

 

もしかしたら、1番大切かもしれない

 

カエル「自分が興味がないor惹かれないものは、他の人も惹かれないよってことだね」

 

主「オタクだからということは言ってきたけれど、じゃあオタクはあんんでもハマるかというと、それは違う。

 むしろ、ハマらない作品も山ほどあるし、このコンテンツ大国の時代には良し悪しを見抜く目は一般の人よりも厳しい。

 興味がなければ、他の趣味を見つけるだけだからね。

 なので、自分が惹かれているというのが、最も大事になる」

 

投資のリスクについて

5つの要因

 

一方で、投資対象としての課題(リスク)についても触れておかないとね

 

大まかなところでは以下の点だ

 

  • 業界が若くて未知数
  • 炎上・引退リスク(タレントに依存した事業)
  • ホロアースの失敗
  • プラットフォームの依存(YouTubeくんのご機嫌次第)
  • 高PER・PBR

 

 

この辺りは個別に説明はしなくても、わかりやすいのではないかな

 

カエル「現実でも老舗タレント事務所の不祥事も相次いでいるし、新しい企業だから昔からの慣習の汚点は少ないだろうけれど、それでも問題もあるだろうね」

 

主「カバー社は全体を見ても卒業・契約解除は少ないけれど、それでも一定数いるし、2024年も1月に夜空メルの契約解除が発表された。

 商品ではなく人に依存すると、モノよりも魅力はあるけれど同時にリスクも多く抱えている。

 極端なことを言えば、犯罪をしたら会社そのものが終わる可能性もある」

 

あとはプラットフォーム問題だね

 

ホロアースの失敗とプラットフォームの依存は同じことを指す

 

主「ホロアースはオリジナルプラットフォームの設立だから、YouTubeなどの外部プラットフォーム依存を防ぐことにもつながる。

 一方でホロアースが失敗したら、より外部のプラットフォーム依存は強まる。

 だからビジネス的にはホロアースは結構生命線に近い。

 あとは単純に、割高だから投資するには躊躇するかもね。

 PERとかが高いと、成長していても期待値以下と見られて売られる可能性もあるからね」

 

 

 

自分が熱意をもって語れる投資対象か?

 

とてもオタク語りが激しくて、めっちゃウザイと思われる方もいるんじゃないかな

 

だけれどさ、当然ながらそれくらいの熱意がありますか? って話でもあるんじゃないかな

 

カエル「これが100社とか選ぶならば無理だけれど『長期』『集中』の個別株だったら、熱意が必要なんだね」

 

主「結局何を目的にするかだけれど、優待とか配当狙いのインカムゲインだったら、分散することが大事だろう。

 だけれどキャピタルゲイン狙い(株価の上昇で利益を狙う)の株式投資は、単純に5社も持たないことがあるから……そこは個人のスタイルだけどそれくらいの熱意があると、業界にも会社にも詳しくなるからいいんじゃないのって話だね

 

次回は売りと買い、特にえにから社のことを引き合いに出しながら、私見を述べていこうか

 

これができたら超一流だよね……